2011年2月15日火曜日

サッポロVS.スティール 白熱する「委任状争奪戦」

 30日に開催される株主総会を前に、取締役選任案をめぐって対立しているサッポロホールディングスの村上隆男社長(64)と、約18%を出資する筆頭株主の米投資ファンド、スティール?パートナーズ?ジャパンの幹部らは18日、産経新聞などの取材にそれぞれ応じた。

 スティールは、現経営陣では業績の改善が困難として村上社長らを退任させ、
内藤由治?元ポッカコーポレーション社長(63)ら6人の新任取締役を選任する議案を提出。一方、サッポロは業績改善は進んでいるとして、村上氏の再任などを盛り込んだ人事案を提出し「委任状争奪戦」に発展している。両陣営とのやりとりは次の通り。

                   ◇

 ?サッポロHD 村上隆男社長?

 
■「愛着ない方が経営するのは難しいだろう」

 ??スティールの取締役選任案をどう見るか

 「サッポロの歴史やブランドに理解も愛着もない方が経営を行うのは難しいだろう。当社の取締役は経営の客観性を確保するために10人中3人が社外取締役だ。実業界での経験豊富な方々ばかりで、当社のガバナンス(企業統治)に問題はない」


 ??総会に向けた主要株主への説明活動は

 「主要株主には、当社が3期連続で経常増益を果たすなど構造改革の正確な現状をきちんと説明しており、委任状も集めている。個人投資家にも文書やネット上で情報を発信している。当社の役員選任案を支持していただけると思う」

 ??スティールは「このままではサッポロの業績は低迷を続
ける」と主張している

 「明らかにミスリードだ。ビールと飲料という消費者に直結する商品を扱うので、事実に反する言い方をされると企業イメージを損ない、業績にもマイナスだ。業績を向上させたいのであれば、あることないことを言わないでいただきたい」

                   ◇

 ?スティール側新任取締役候
補 内藤由治氏?

 ■「サッポロは経営資源を有効利用できていない」

 ??スティールの新任取締役候補を引き受けた理由は

 「なぜ130年以上も続いてきた老舗企業が、ビール類販売でサントリーに抜かれ4位になったのか理解できなかった。こういう状態を続ければ、会社の将来性がなくなると危惧(きぐ)した。サッポロは経営資源
を有効利用できていない」

 ??どう改革するのか

 「まだ詳細にサッポロの経営をチェックしたわけではない。ただ、東京の銀座に持つ土地を有効に活用されているかは疑問で、不動産事業を含めて、改革の余地がたくさんあると思う」

 ??内藤氏は、サッポロが資本業務提携しているポッカコーポレーションの社長を務めていたが


 「ポッカの件は関係ない。サッポロ以外でも可能性のある会社から依頼がきていたら、同じような行動を取っていたと思う」

 ??内藤氏はポッカでどういう経営改革をしたのか

 「売り上げ至上主義を利益志向に変えるのが重要なポイントだった。今のポッカはそうなっている」

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引用元:フリフオンライン(Flyff) 専門情報サイト

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